恋して愛して

どこか似ている二人


暑い暑い。空に入道雲がある。夏だ。

私は暑いのが少し苦手になったかもしれない。


暑さに起こされた私は、学校に行く準備。

もう夏服だあ、なんて思いながら鏡を眺めた。



学校に行くと、丁度恭介君と翔君に会った。

「おはよう、二人とも」

「うん!おはよう!」

翔君はいつも通り元気いっぱいに

「はよ」

恭介君はいつも通り静かに返事をくれた。


恭介君も夏服だ。なんて当たり前のこと思ってるんだろう私は。

「なんだよ」

機嫌が悪い感じでそう言ってきたが、それが暑さから来るものだと私は分かってた。

「暑いね」

さすがに、夏服の話題を出すわけにもいかないから誤魔化した。


教室に着くと、花恋はもういた。

「花恋早いね」

「暑いと早く起こされるの~」

ほんとに暑い、と言って手で顔のあたりを仰ぐ花恋は、それさえも優雅に見えるほどきれい。

羨ましい…
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