恋して愛して


「まぁ?私は断然恭介君派だけど~」

去り際にその一言が聞こえて、あ、やっぱりなんて思う。


でも、どっちにしても二人はどことなく似てる。


私がのんびりしていると、チャイムが鳴ってしまった。

あ、次の時間数学だった!


私は慌てて教室に戻る。

「優衣ちゃん遅ーい」

堀先生は。意地悪な感じで言ってきた。

私はそういうノリには、友達にしかついて行けません!、と心で叫ぶ。



放課後久しぶりに花恋と帰る。


「ねえ、恭介君と堀先生ってちょっと似てない?」

「あ~。みんな言ってる、それ」

花恋は特に興味なさそうに話す。


「花恋は、似てるって思わない?」

「んー。どうだろ。二人を比較したことないからな~」

そうだよね。と言って、その話は切った。


「花恋は、先生について何か分かった?」

「好きなタイプとか?」
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