恋して愛して


「お疲れ様~」

その言葉とともに、乾杯をした。

その風景だけ見たら、みんな大学生みたい。



わいわいした空間も、このメンバーも今年で最後。

そう思うと、寂しいかも。


無意識的に、恭介君を見てしまった。

あ、寝てるし。

ここでも寝るか。そう思いながら、一人で笑ってた。



打ち上げが終わって、一応恭介君を待ってみる。

でも、女子に囲まれて帰れる状況じゃない。


「花恋、私帰るね」

「え?藤崎は良いの?」

「うん。あれじゃ、無理だよ。私も悪者にはなりたくないから!じゃね」


私は帰ることにした。


夏が終わったばっかりでも、8時ともなれば暗い。

しかも、住宅街は人気がこの時間帯はないし。

街頭はあっても、ちょっと怖い。
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