恋して愛して
たしかに、今とは全然別人。
「まぁ、こんな感じだったわけ。いじめは、中学2年生に上がるまで続いた。
あたしのそばに居てくれたのは、翔だけ。
翔以外は、みんな冷たい目をあたしに向けてる存在。
きっと翔にも沢山迷惑かけたと思う。
だから、あたしは変わった。」
ーーーー【花恋 side】
「お前なんだよこの髪の毛。」
1人の男子があたしの髪の毛を触る。
「だっさ。つか、貞子じゃね?」
「貞子とかやめなよ〜」
女子は止めるでもなく、ただ笑ってあたしを見下す。
涙をこらえて、じっとしてるので精一杯だ。
これが小学校の頃。
いじめって言っても、まだこの頃の方がましだった。
中学に入ると、友達だと思ってた子が急変した。
いつも通りに話しかける。
彼女は、あたしを見るなり目をそらして横を素通りして言った。
「え…?」
声が漏れる。