恋して愛して

長い髪


じめじめと暑い日が続く、梅雨の時期。

そんな時期に、体育祭の種目別練習が校庭で行われる。


「あ〜。しんど。」

花恋は、準備運動をしながらそう言う。

たしかに、しんどいよ。

だって、まだ六月が始まったばかりなのに、27度。

「でもでも!体育祭楽しみだよな!」

翔君が張り切ってる。勉強は嫌いだけど、動くことは好きらしい。

私は両方あまり好きじゃないよ。

「お前は目立ちたいだけだろ?」

恭介君が真顔で恭介君に言い放つ。

もう、準備運動してないし、恭介君。

「ち、ちげーよ!お前足速いからって調子のんな!

今回は負けねーからな!」

「うるさい、翔!」

ふふっ。みんな仲良いなぁ。

そういえば、恭介君って足速いんだ。

でも、ちょっと予想通りかも。

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