恋して愛して

ネギを切ってる途中で、指を切った。

切ったって言っても、小さい切り傷。

水で流せばいける。


水をだしたところで、恭介君が絆創膏を差し出してくる。

「できるんだかできないんだか、ハッキリしないな」

笑って言われると、ちょっと恥ずかしい。

たしかにその通りではあるけど。


「ありがとう。あと…見ないで?集中できない」

そう言うと、「はいはい」と言って、ソファでテレビを見始めた。


よし。これで集中できる。


見られなくなったおかげか、30分くらいで完成した。

もちろん、私の分も作った。

恭介君はうまいって言って、完食してくれた。

よかった。

あとは、夜ご飯だけだ。
< 222 / 304 >

この作品をシェア

pagetop