恋して愛して

「えっと…?」

「これ、藤崎に渡しに行ってくれない?藤崎の家、中武さんの家の近くなの。

はい、地図。ここに、藤崎の家があるから。」

「あ、分かりました。」


手渡された地図通りに行くと、藤崎の表札のある家があった。

なんとなく断れず返事しちゃったけど…どうしよう。

花恋に待っててもらえば良かったよ…

でも、来たからにはちゃんと渡さなくちゃ。

覚悟を決めて、インターホンを押す。

ピンポーン。


・・・誰も出てこない。


ピンポーン。

返事がない。留守…ってことか。

じゃ、仕方ないか。
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