恋して愛して
「優衣!」
え、今の恭介君が私を?
隣の人を、抜いたか抜いてないかくらいの
順位でやっと目の前に恭介君。
私は、恭介君の手までバトンを届けた。
「恭介君!」
恭介君は、ぶっちぎりで速くて。
1位で戻ってきてくれた。
「やった!」
体育祭でここまで本気になれて良かった。
「恭介君!お疲れ様」
「おまえもな」
「うん!バトンも成功して…」
私、走るの以外は運動神経悪いの忘れてて、歩きながら話してた私が馬鹿だった。
「それでっ…あっ!」
何もないところで、足をひねって転んだ。
「ぃったぁ~」
「なにやってんだよ。ったく」
恭介君は、めんどくさそうな顔してたけど。