恋して愛して
…優衣の笑顔にはなんも口出せねえわ。
普段言われる、学校の女子のかっこいいよりも
何十倍も心に響く。
帰り際遥さんに、耳元で
「優衣のことで何かあったらいつでも来て。」
と、俺に電話番号の書いてある紙を渡してきた。
こんなの、使うときが来るのか…?
ま、いいか。
「もう、体育祭の練習も終盤になってきたけど、
リレーのほうは大丈夫?優衣ちゃんと恭介」
俺と、優衣はリレーに出ることになってて、
まだ一回も練習してなかった。
そんなことよりも、俺は優衣の足が速いことに驚いた。
放課後の練習じゃうまくいかなかった、バトン。
本番になってできた。