恋して愛して


私が居ること忘れてるのかも…

「恭介君…?あ、ありがとう。もう平気。」

「あぁ。わりぃ」

やっと離してくれた。

でも、ちょっとドキドキしてた。

聞こえて…ないよね?


「よしっ。食べろ食べろー!」

さっき、恭介君たちが焼いてくれた、お肉やら野菜やらを頬張る。

「ん〜!!」

おいしいの言葉が言えなかった。

口の中に詰め込みすぎて。

「ばーか。詰めすぎだろ。」

恭介君はそんな私を見て笑いながら言う。

そんな瞬間にも私はドキドキしてしまった。

さっきの…感覚が忘れられない。


だんだん空も、オレンジ色になってきた。

人も随分減ってる。

< 58 / 304 >

この作品をシェア

pagetop