恋して愛して

となりで恭介君が焼きそばを食べてる。

ぷーんとソースのいい香りがして、焼きそばも食べたくなってきた。

でもさすがに、食べたいって言い出せないから、じっと見つめるしかなかった。


恭介君は、ちらっと私を見て、くすくす笑う。

「食うか?」

「うんっ…あ。」

だけど、私の両手には、水飴と綿あめ。

「口開けろ。」

「えっ」

「じゃ食べねーの?」

「た、食べる!」

大人しく口を開けると、焼きそばを口に入れてくれた。

「美味しい〜」

焼きそばを頬張りながら、よくよく考える。

お箸…使ってるのは一つだけ。

ってことは…か、かかか間接キス!?

そう考えると、私の顔は赤く赤く染まる。
< 65 / 304 >

この作品をシェア

pagetop