恋して愛して
私、まだ恭介君に言ってないことある。
それ言ってから考えればいいんだ。
もともと、考えたりしても私にはわからないもん。
『恋』のことなんて。
真っ直ぐ…素直になればいい、よね?
明日、学校終わったらちょっとだけ2人になれる時間作ってもらお。
恭介君、また愛海さんといるのかな。
駅の方まで来ると、だいぶ暗くなってた。
そんな中、肩をトントンと叩かれた気がする。
振り向くと、目の前に愛海さんが立ってた。
「ちょっと、来てくれる?」
私は愛海さんに言われるがまま、ついていく。
広い公園に連れてこられて、二人でベンチに座った。
「ここに来てもらったのは、話がしたかったの」
座って早々、愛海さんが話す。
「話って…なんですか?」
「恭介のこと」
『恭介』その言葉を出されるだけで胸が痛む。
「あなたは、恭介のお気に入りみたいだし。話しておきたいことがあるの。」
「はい」
私は事実を知った。
でも、どうにも体は動かなかった。
思い当たる点はいくらでも見つけてた。
…私、どうしたらいいんだろう。