勿忘草―ワスレナグサ―
―昼休み―
山吹「お前なぁ、まいどまいど寝坊してくる 奴があるかい!」
蓮田「はいはい、すみませんでしたっ」
最近あの変な夢のおかげで寝坊ギリギリの生活をくりかえしている。
そしてその度にこの山吹 光というエセ関西弁お母さんにどやされるのだ。
山吹「おれはお前の母ちゃんちゃうんやぞ」
テレパシーかよ
山吹「そんなんでよう1人暮らししよう思たな」
蓮田「その切はたいへん感謝しております!」
山吹「ほんまかいな・・・」
山吹はおれの住んでいる山吹荘の大家の息子である。
高校入学まえ、1人暮らしをしたいと言い出ししたときに部屋を用意してくれたのだ。
その点では山吹には頭が上がらない。
山吹「とにかくこれからは―」
蓮田「あ、おれ図書室に本返しに行かないと。山吹、わるい。」
山吹「おい虹太、待たんかい!」
「ったく・・・」