勿忘草―ワスレナグサ―

ふと図書室で会ったあの子の事を思い出した。


蓮田「そうだ、夏希は2組だったよな」


橘 「そうだけど、それがどうしたの?」


蓮田「これなんだけどさ・・・」


そういって、拾ったあの子の学生証を夏希に渡した。


橘 「これ白藤さんのじゃん。たしかにうちのクラスだよ」


山吹「まさか、盗んできたんか?」


橘 「そんな光じゃないんだから」


山吹「それどうゆう意味やねん!」


蓮田「夏希それ、その白藤さんに返してくれるか」


橘 「うーん・・・」


夏希は少し悩んで―


橘 「虹太が拾ったんだし、虹太が返してあげてよ」


蓮田「え、なんで?」


橘 「・・・あの子ずっと1人でいるから」


蓮田「だったら夏希がいけば・・・」


橘 「いいから!虹太そうゆうの得意でしょ!」


「そうゆうの」に得意不得意なんてあるのだろうか。そう思いながらも、


蓮田「・・・わかったよ、じゃあちょっと行ってくる」


そういっておれは教室をでた。





橘 「・・・・・・。」


山吹「お前あれでよかったんか?」


橘 「うるさいわ、アホ」


山吹「そーか。」

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