最後の瞬間まで、きみと笑っていたいから。

「カナはタケルのことがす」

【ワーーーーーーーッ!】


すごい勢いで邪魔されてしまった。


【アミカにそういうこと言われたら、月曜からどんな顔していいかわからなくなるから、いいっ!】

「わかったわかった。ごめんね、もう言わない」


カナをなだめて、また月曜日、と言って電話を切った。


ニヤニヤしながらベッドに寝転んで天井を見上げる。


「明後日、多賀宮くんと遊園地に行く……」


口に出すと、フワッと体が浮かぶような気がする。


これは本当に現実なのかな、って夢じゃないのかなって、そんな気がしてくる。


明日の土曜日か、明後日の日曜日、どっちにするかと彼に聞かれて、私は日曜日と答えた。

土曜日だと、明日。

もちろん早く会いたいと思うけど、日曜日なら、土曜1日、多賀宮くんのことを考えていられる。

ついでにどんな服を着るかとか、悩む時間も持てる。


プラネタリウムの時はいつも予備校帰りの制服だったから気にしてなかったけど……まぁ、私は何着ても一緒かもしれないけど。


もう少し、彼のことを考えて、幸せな気分に浸っていたい。
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