Princess
「寒いな…」

約束の時間よりも少し早く待ち合わせ場所にきてしまったあたしは、修哉さんがくるのを待っていた。

修哉さんが待ち合わせ場所に指定してきた場所は、彼の勤めている会社の近くにある最寄りの駅だった。

近くにコンビニがあるし、何か温かい飲み物でも買いに行こうかなと思っていたら、
「お待たせ」

修哉さんが走って待ち合わせ場所に現れた。

「走ってきたんですか?」

彼の口から吐き出されている息は白かった。

「うん、早くほのかちゃんに会いたかったから」

そう言って修哉さんは笑った。
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