Princess
修哉さんの方に視線を向けると、
「ほら、ハートになってる!」

彼はハートの形をしたイルミネーションを指差していた。

「わーっ、キレイですねー!」

かわいらしいハートのデザインのイルミネーションに、あたしは声をあげた。

「そうだ」

あたしはカバンからスマートフォンを取り出すと、イルミネーションの前にかざした。

カメラモードに設定をすると、パシャッと写真を撮った。

うん、よく撮れてる。

我ながらの出来栄えに首を縦に振ってうなずいていたら、
「ほのかちゃん」

修哉さんに名前を呼ばれた。
< 105 / 150 >

この作品をシェア

pagetop