Princess
ホテルの中に足を踏み入れると、
「あの、予約をしていないんですけれども…」

「ええ、構いませんよ」

泊まるところが見つかったことに、あたしはホッと息を吐いた。

部屋に入ると、
「あー、これはマズいな…」

1つだけしか置いてなかつたベッドに、修哉さんは呟いた。

「何がですか?」

訳がわからなくて聞いたあたしに、
「俺はソファーで寝るから、ほのかちゃんはベッドに…」

修哉さんが言ったので、
「な、何でですか?

一緒に寝たっていいじゃないですか」

あたしは言った。
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