Princess
あまりの提案に、あたしはどうすればいいのかわからなかった。

そもそも、
「知らない人との結婚が嫌だったんですけれども…」

それが嫌だから逃げたんだと言う話である。

「それだったら、今から俺と知りあいになればいいじゃない」

「いや、それも…」

違う…と言うか、何でそうなるのだろうか?

そう思っていたら、
「3ヶ月」

彼は3にした手をあたしに見せてきた。

「…3ヶ月、ですか?」

3ヶ月がどうしたのだろうか?

「3ヶ月、試してみようよ。

今日から3ヶ月間俺と過ごして、それで判断して。

俺と結婚をしていいかどうか、君自身で決めるんだ」

彼は言った。
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