Princess
「実は…バイトを始めようと思いまして」

そう答えたあたしに、
「ば、バイト!?」

修哉さんは驚いたと言うように大きな声を出して聞き返した。

「何でバイトしようってことになったの!?

何かお金が必要な理由があるの!?」

修哉さんの目は大きく見開かれている。

「ちょっ…ちょっと、落ち着きましょうよ」

そう言ったあたしに、
「あ、ああ、そうだね…」

修哉さんはコクコクと首を縦に振ってうなずいた。

テーブルに向かいあうように座ると、
「それで、何でバイトをしようと思ったの?」

修哉さんが話を切り出してきた。
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