Princess
そこに書いてある広告を見た修哉さんは、
「やっぱりな…」

呆れたと言うように呟いた。

「何がですか?」

呆れられた理由もわからなければ、やっぱりと呟かれた理由もわからない。

「本当に何も知らなかったんだな…」

修哉さんは呆れたと言う顔をすると、
「いわゆる、いかがわしいと言うヤツだよ」

トントンと、指先で広告をたたきながら言った。

「い、いかがわしい…?」

呟くように聞き返したあたしに、
「まあ、そうだな…。

たぶん、“違法風俗店”と言った方がわかりやすいかも知れない」

修哉さんが答えた。
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