Princess

「絶対に行くなよ」

そう言った修哉さんに、
「はい」

あたしは首を縦に振ってうなずいた。

仕方ない、別のところを探すか…。

そう思っていたら、
「お金の心配をしなくてもいいよ。

１人でも２人でも、そう対して変わらないから」

修哉さんが言った。

「何か欲しいものがあって、今すぐにお金が必要ならば俺にいつでも言ってくれればいいから」

「でも修哉さんは迷惑なんじゃ…」

「言ったじゃん、俺は困っているヤツを見ると放って置けない質だって」

確かに、そんなことを言ったような気がする。