Princess
「寂しかったからバイトをしようと思ったんでしょ?

まあ、ほのかちゃんをそんな気持ちにさせたのは俺の方なんだけど」

修哉さんはハハッと苦笑いをした。

「じゃあ、風呂入って寝るから」

そう言った後、修哉さんはバスルームの方へ足を向かわせようとした。

「あ、あの!」

その背中に向かって、あたしは声をかけた。

「まだ何かあるの?」

そう聞いてきた修哉さんに、
「いつでもいいですけど…修哉さんの好きな食べ物、教えてくれませんか?

修哉さんの残業が終わったら、修哉さんの好きなものをたくさん作りますので…」

あたしは答えた。
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