Princess
修哉さんのことをもっと知りたいと、あたしは思った。

好きな食べ物も嫌いな食べ物も、彼に関わる全てのことを全部知りたいと思った。

「好き嫌いは特にないけど…今日はもう遅いから、明日教えてあげる。

メールでだけど、それでいいかな?」

確認するように聞いてきた修哉さんに、
「はい」

あたしは首を縦に振ってうなずいた。

「じゃあ、おやすみ」

「おやすみなさい」

あいさつを交わした後、修哉さんはバスルームの方へと足を向かわせて行った。

あたしは顔を挟むように両手を当てると、
「――変なの…」
と、呟いた。
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