Princess
「日曜日ですか?

特に予定はありませんが…」

そう答えたあたしに、
「その日、遊園地に行かない?」

修哉さんが言った。

「えっ、遊園地ですか?」

聞き返したあたしに、修哉さんはテーブルのうえに何かを置いた。

有名テーマパークのチケットだった。

「同僚からもらったんだ。

どうやら彼女と一緒に行く予定だったみたいなんだけど、彼女の都合が悪くなって行けなくなっちゃったみたいで」

「へえ、そうなんですか。

でもあたしたちが行ってもいいんですかね?」

あたしは聞いた。

もらったとは言え、何だか悪いような気がする。
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