Princess
「何か飲み物を買ってこようか?」

そう言った修哉さんに、あたしは首を縦に振ってうなずいた。

「少しの間1人になっちゃうけど、大丈夫?」

返事をする代わりに、あたしは首を縦に振ってうなずいた。

「本当に吐くと思ったらトイレに行ってきていいからね」

修哉さんはそう言った後、飲み物を買うためにあたしから離れた。

何てこったパンナコッタ…。

しょうもないダジャレを心の中で呟いて吐き気がなくなるなら、誰だって苦労はしない。

修哉さんは平気だったのかな?

走って飲み物を買いに行ったくらいだから、彼は平気だったのだろう。

そう思っていたら、
「ねえ、1人?」

その声に顔をあげると、2人組の男が目の前に立っていた。
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