Princess
修哉さんは仕方がないと言うように息を吐くと、ハンカチを受け取った。

「本当に具合が悪くなったら言うんだよ」

そう言った後、修哉さんはハンカチをパーカーのポケットに入れた。

「次は何に乗りましょうか?」

あたしはベンチに座ったままの状態で園内を見回した。

「もう絶叫系はなしだよ」

そう言った修哉さんに、
「やっぱり、苦手でした?」

あたしは彼の方に視線を向けると声をかけた。

「違うよ、そう言うことじゃないんだよ」

修哉さんは首を横に振って答えた。

苦手じゃないって、どう言うことなんだ?
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