Princess
そう思っていたら、
「次は何に乗る?」

修哉さんが聞いてきた。

「えーっと…」

あたしは園内を見回した後、
「じゃあ、あれで…」

視界に入ったそれを指差した。

「メリーゴーランドか、なるほどね」

修哉さんは首を縦に振ってうなずくと、
「じゃあ、そうしようか」

ベンチから腰をあげたので、あたしも腰をあげた。

当たり前のように繋がれた手に、またあたしの心臓がドキッ…と鳴った。

迷子にならないようにとか心配だからとかって…ちょっと、過保護過ぎやしませんか?

修哉さん、あなたの顔を見ることができないです…。
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