Princess
「キャベツとにんじんとじゃがいも…おっ、ウインナーもある」

ポトフの具材を確認している修哉さんに、
「れ、冷蔵庫にあるものを全部入れただけなんですけれども…」

あたしは呟くように言った。

「へえ、これは美味そうだな。

じゃ、着替えてくる」

修哉さんはキッチンを後にすると、寝室の方へと足を向かわせた。

彼が寝室に入ったことを確認すると、
「あー、何なんだ一体…」

あたしは息を吐いた。

とりあえず、あたしの身に何が起こったと言うんだ?

鍋の中を見ているあたしに修哉さんも一緒になって見てきて…って、思い出しただけでも心臓がドキドキと早鐘を打ちそうになってるじゃないの!
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