Princess
あまりにも近い距離に、あたしはどう対応すればよかったんだ?

何でもないと言うような感じで振舞えばよかったのか?

…いや、できない。

恋愛経験自体もあまりないあたしが、そんなハードなことができる訳がない。

もうどうすればいいと言うんだ?

どうやって行動すれば、あたしは救われると言うんだ?

「何してるの?」

後ろから修哉さんに声をかけられて振り向くと、すでに着替えを終えた彼が目の前に立っていた。

「い、いえ、何も…」

あたしは呟くように答えると、
「もうご飯にしますね」

晩ご飯の準備に取りかかることにした。
< 77 / 150 >

この作品をシェア

pagetop