Princess
雑炊を食べ終わると、買ってきたばかりの風邪薬を飲ませた。

「はい、大人しく寝てくださいね」

修哉さんの額に熱さまシートを貼ると、横にさせるとふとんをかけた。

「うん、最後までありがとう…。

何だか悪いな…」

呟くように言った修哉さんに、
「これくらいは当然です。

何かあったら呼んでくださいね」

あたしは返事をすると、寝室を後にした。

「ふう…」

何とか大丈夫だったみたいだ…。

ホッと一息をついたら、グーッとお腹が鳴った。

「そうだ、あたしの晩ご飯はまだだった…」

あまりにも現金なお腹に、あたしは苦笑いをすることしかできなかった。
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