最後の100日~君に幸あれ~
「ごめんね。
美奈ちゃん可愛かったから、つい意地悪しちゃった」
余計に照れてしまう。
顔を祐一君の方へ向けれずにいると。
ーポン
「っ!!?」
私は驚き祐一君の方へ顔を向けた。
なぜか祐一君に頭を撫でられている。
「機嫌治った?
ごめんね」
「うん…」
胸に手を当て少し俯いた。
手を当てて胸の鼓動を抑えようとしているのになかなか治らない。
「あ、お土産でもみにいこ!」
「う、うん!」
まだ心臓がドキドキいってうるさいけど、私は祐一君とお土産店へと歩いた。
「家族と拓磨と柊さんに買って行く?」
「そうだね!」
私達はお土産のものを見始めた。
二階堂君と柊さんにはクジラの形のクッキー、お母さんにはクラゲのキーホルダー。
祐一君は魚のカップのゼリーを手にとって、弟にって言ってた。
祐一君って弟がいたんだ。
「俺会計行ってくるね。」
そういい祐一君は私が手に持っているものも持って行ってしまった。
私が選んだものなのに祐一君に買ってもらうわけにはいかない!
私は祐一君の後を追った。
「あの!祐一君!私が払うよ!
チケット代も払ってもらったのに…これまで払ってもらうなんて申し訳ないから」
「いいから…無理やり付き合ってもらったからお礼だよ。」
「無理やりなんて…私楽しかったから…だから私が払うよ。」
本当に楽しかった。
祐一君と過ごした時間は心地よくて、このまま続けばいいのになって思わせてもらった。
だから払わせられないよ…。
「楽しかったの?嬉しい。
じゃあ…拓磨と柊さんに買うやつは割り勘にしよう?」
私はしぶしぶ了承し、会計を済ませた。