最後の100日~君に幸あれ~
第三章
私の本心~10/11~
次の日になり私はいつものように登校した。
「おはよ。」
「っ!?」
後ろから突然声をかけられ私はビックリして躓いてしまった。
「に、二階堂君!?
お、おはよ…」
先週の言葉が脳裏に響いた。
忠告。
「奥村さん、大丈夫?」
「う、うん。
ありがとう」
私は再び歩きだした。
隣には二階堂君が並んで歩いて居る。
「俺さ、気づいたんだけど。
奥村さんの心の中で特別な存在になってるかもしれない。
だからこそ、引き剥がそうって思ってたんだ。
だけど、そうなった時祐一とか柊さんが支えてやればいいって。
俺らが支えるからね?」
私と目を合わせず前を向きながら話す二階堂君の言葉が私にはあまり理解ができなかった。
引き剥がそうってルイと私を?
「だから、これからも友達としてよろしくね?」
「う、うん。」
友達として仲良くしようってことを言いたかったのか…。
ありがとう。二階堂君。
「そういえばさ!奥村さんって何かペット飼ってたこととかある?」
「ペット?」
なぜかそんな質問をするの分からなかった。
「ペット…飼ってたことあるよ…」
ルウ…。そう心の中で呼んでみる。
ルウは私のせいで死んでしまった。
「そっか。
何飼ってたの?」
「…猫…雑種の」
「ふぅーん。
今も一緒に住んでるの?」
一緒に…。
一緒に住む事ができたらどんなに幸せだったろう。
「住んでないよ。
もう、この話はいいよね?
ごめん、先に行くね。」
私は苦しくなり、早足で学校へ向かった。