最後の100日~君に幸あれ~
「美奈ちゃんおはよ!」
教室へ行くといつものように葵ちゃんと挨拶を交わす。
「葵ちゃんおはよ。」
「今日はお昼一緒に食べれる?
美奈ちゃん居ないとさみしいな」
私の手を握りながら葵ちゃんは目を潤ませる…。
…かわいい…。
癒しだ。葵ちゃんのこんな姿に男の人はイチコロだろうな…。
「今日は無理そう。
やらなきゃいけない事があるから…ごめんね?
明日は一緒に食べよ?
祐一君達には無理って伝えてくれると嬉しいな」
「うん!分かった!
…って、沢田君を名前呼び!?
何かあったの!?」
子供が新しいおもちゃを買ってもらった時のように目をキラキラさせ興味津々な葵ちゃん。
「ちょっとね…。
名前呼びにしよう。って言われて」
と少し微笑んで話すと葵ちゃんはさらにキラキラした瞳を私へ向ける。
「ミイちゃんおはよ」
後ろから声が聞こえ私の頭の上に顎を乗せてきた。
コウちゃんは私の肩に肘を置き、ブラブラさせる。
子供かよ!
「おはよ。
重い。離れて」
「もぉ〜、そんなカッカしないのぉ〜。
朝からカッカッしてると老けるで〜?」
何かブツブツ言いながら私から離れるコウちゃん。