最後の100日~君に幸あれ~
「美奈、どうしたの?急いで」
「私、ルイしか見えてなかった。
ルイがいれば他になにもいらないって思って、友達ができても一歩後ろを歩いて境界線を引いて居たんだ。
でも、それじゃダメって気づいたの。
」
二階堂君の言葉が理解できたよ。
ルイの言葉も…祐一君の言葉。
皆、私のことを心配して居てくれたんだね。
ルイが消えてしまった時、私が一人になって辛い思いをする。
だから、そばで支えてくれると言ってくれたんだね。
祐一君…二階堂君…ありがとう。
ルイはそれを気づかせてくれたんだ。
「ルイが私に伝えたかったこと。
私気づいたよ!」
そう伝えて少し微笑んでみる。
少しでも気持ちが伝われ。そう心の中で考えながら。
「美奈。
やっと気づいてくれたんだね。
良かったね。美奈のことを大切に思ってくれる人と出会えて。」
「ルイが居なくなるのは嫌なんだ。
けどね。それは神様が決めた運命って思う。
だから、私はそれを受け止めるよ。
ルイのことが大切だから…」
ルイのことが好きだった。
でもそれは、異性としてじゃ無い。
それは、家族のようのような愛だったんだ。
「ルイ…ありがとう。
私、まだ、過去から進むことが少ししかできていないけど…進む勇気をくれて。
本当にありがとう。」
そういいルイの瞳を見つめる。
沢山の感謝の気持ちを込めて…。
ルイは頷きながらいつものように優しく微笑んだ。