最後の100日~君に幸あれ~
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お昼休みになり、葵ちゃんは屋上へと行った。
私はコウちゃんの方へ向き。
「コウちゃん。
ちょっと話があるんだ。」
「ん?どうしたん?
その前にお昼食おうや!」
コウちゃんはニコニコ笑いながら先に教室を出た。
外は寒いからと言って、今日は図書室の中へ入った。
生徒の姿は誰一人見当たらない。
「コウちゃん…あの…」
「ミイちゃんとりあえず食べなよ。
はい。今日は弁当と交換してくれん?」
私はなぜか分からないがコウちゃんの言われた通り交換した。
私のお弁当をにこにこと笑いながら"美味い"と言って食べている。
私はこの笑顔を今から傷つけようとしているんだ…。
ごめんなさい。
でも、今のままじゃダメだって思うから…。
「ごちそうさん。」
綺麗に食べた空箱を受け取り。
もう一度コウちゃんの方へ向き直った。
「コウちゃん…あのね…」
「ん?」
「私…好きな人がいるの。
だからこんなこと…」
言葉を続ける前にコウちゃんの指によって阻止された。
好きな人…。
ずっと気づこうとしなかった。
私の心が教えてくれる本当の気持ちを知らないフリをしていた。
でも、もう知らないフリをするのは無理なんだ。