最後の100日~君に幸あれ~
ハツカレ~12/1~
次の日になり小鳥の声と共に目がさめる。
祐一君と恋人になったことが夢じゃないかと思う。
ルイはきっと自分のことのように喜んでくれるかな?
ルイに早く報告したいな!
「行ってきます」
家を出て学校への登校道を歩いていると、後ろから声をかけられた。
振り返って見ると祐一君の姿があった。
「美奈ちゃんおはよ」
「祐一君!おっ、おはよっ!」
祐一君の顔を見て昨日のことを思い出し顔が熱くなる。
「美奈ちゃん、手貸して?」
「え、うん。」
言われた通り片方の手を出す。
祐一君は私の手をぎゅっと握り、そのまま祐一君のコートのポケットの中に入れた。
「えっ!?あっ…!」
「こうすると暖かいよっ。
まぁ、手を繋ぎたかったっていうのもあるんだけど…。
嫌だった?」
もう片方の手の指先で頬を掻きながら照れ臭そうにニカッと笑った。
「嫌じゃないよっ!
私も…繋ぎたかった…。
暖かいね」
私は自然と笑顔になった。