最後の100日~君に幸あれ~
「あらあら、朝からお熱いねぇ〜」
また後ろから声が聞こえ振り向くと二階堂君の姿があった。
「拓磨。おはよ。
からかうなよ」
「二階堂君、おはよう」
二階堂君にからかわれ自然と頬の熱が増す私。
ダルそうに『はよー』と言いあくびをする二階堂君…。
ふと目が合った。
「まっ、良かったんじゃない?
祐一ならまだマシでしょ」
「拓磨。マシってなんだよ。」
「おっ、怖い怖い。
邪魔者は消えますよ〜。
じゃーな!」
早足で二階堂君は去って行った。
私と祐一君が付き合うことになり、私は葵ちゃんに、祐一君は二階堂君に知らせたのだ。
二階堂君興味なさそうにしてるけど、応援してくれてるのかな?
ギュッ。
「っ!?!??」
ボーとしている私に気づいたのか、祐一君はポケットの中で指を絡め恋人繋ぎをした。
私は目をパチクリさせ、祐一君の顔を見た。
「俺といる時他の男のこと考えるの禁止」
悪戯っ子みたいな笑顔で舌を出した祐一君。
やはり私は真っ赤になり俯いてしまう。
照れてしまう。
「俺、結構独占欲強いから…覚悟してね?
美奈ちゃん。」
「独占欲!?
お、お手柔らかに…」
祐一君がニコッとして、繋いでいる手に少し力を入れた。
私はその手を握り返した。