最後の100日~君に幸あれ~
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「えっ…なんで手を繋いでるの!?」
「まじかぁ。沢田に先越されたぁ」
校門から中へ入ると私と祐一君への興味津々な視線が突き刺さる。
私なんかが隣歩いてすいません。と言いたいほど縮こまりながら隣を歩く。
「美奈ちゃん。
そんなに縮こまらないで。」
小さく頷き私達は校内へ入って行った。
祐一君は私のクラスまで来てくれて、分かれた。
「いいねぇ。
朝からラブラブで」
目をハートにさせながら私の元へ来た葵ちゃん。
「ラブラブなんて…そんな…。
葵ちゃんおはよう。
今日も元気みたいだね。」
「おっはよ!
いいなぁ、あんな王子様みたいな彼氏!」
王子様って…確かに祐一君は王子様みたいだけど…。
そういえば葵ちゃんは二階堂君とどうなんだろう。
進展あったのかな?
「そんなことより葵ちゃんはどうなの?
二階堂君と…」
「多分友達にしか思われてないかも…
そりゃ、廊下ですれ違ったりした時とか声かけてくれるけど…」
葵ちゃんの周りには負のオーラが漂っている。
「大丈夫だよ!
葵ちゃんなら!」
「そ、そうかな?
私も頑張らないとね」
気合いを入れる葵ちゃん、背が小さいためとても可愛い。
思わず撫でたくなる衝動を堪えた。