最後の100日~君に幸あれ~

「そこのクレープ食べよっ!
あれ?顔赤い。どうしたの?」

ニコニコと何かを察したかのように私の顔を覗き込む。

「な、なんでもないよっ!
食べよっか!」

私と葵ちゃんはクレープ屋さんの列に並んだ。
顔の火照りが取れない。


「祐一君グイグイ来ないタイプだと思ってたけど違うんだね。

美奈ちゃんが幸せそうで私まで幸せっ!」


そういい葵ちゃんは私に抱きついた。

少し恥ずかしいけど、いつか、葵ちゃんも二階堂君と幸せになってほしいな。

「美奈ちゃん。
あのね。今日二階堂君に気持ちを伝えようと思うんだ。」

「えっ!?」

そっと耳打ちで呟く葵ちゃんの言葉に私は驚いた。
真っ赤になりながら目をそらす葵ちゃん。

「声大っきい!!

無理かもしれないけど頑張る…」

「ごめんっ。

頑張って…!

応援してるっ」

『ありがとう!』と言いながら葵ちゃんは再び私に抱きついた。

もう。可愛いなぁ!
どうか。うまくいきますように。

< 145 / 182 >

この作品をシェア

pagetop