最後の100日~君に幸あれ~

「そう。
良かった。

僕が最初に復讐をしに来たって言ったよね?」


「う、うん。」

そう。ルイと初めて出会った時復讐をしに来たと言われた。

でも、ルイは復讐なんてしてない。

逆に私に幸せをくれた。


「あの時美奈は罪悪感で押しつぶされていた。

誰かに罰を与えて欲しかった。

だから、そう言ったんだ。

僕の復讐…どうだった?」


「ルイは復讐なんてしてない。
私を変えてくれた。私に幸せをくれた。」


少し驚いた顔をしたがいつものように優しく微笑んだルイ。

ルイが私の世界に色をつけてくれた。

私の白黒だった世界に…。

「ありがとう。
僕は美奈のことが大切だよ。
だから、生きて幸せな日々を送って?

間違ってもまた正しい道を選択して進んで?」

「ありがとう。ルイ…。
私もルイのことが大切だよ。

だから…そんなこと言わないで…」


まるで最後の別れ見たいな言い方をするルイ。

ルイは消えたりしないよね…?

私は震える声でルイに問う。

「ルイ…消えたりしないよね。
一緒にいてくれるよ…ね?」


「…。

もちろんだよ。
僕は美奈のそばにずっといるよ」

泣きそうな私の頭を壊れ物を扱うような優しく手で撫でてくれた。

ルイは消えない。そばにいてくれる…。

私は微笑んだ。

ルイは家族みたいに大切な存在。

お兄ちゃんみたいな感じなのかな?
兄がいたらこんな感じなんだろうって感覚。

ルイは私を変えてくれた。

ルイの優しさに救われたんだ。


ありがと…ルイ。

これからもずっと一緒に居ようね…?

< 157 / 182 >

この作品をシェア

pagetop