最後の100日~君に幸あれ~

「美奈、愛してるぞ」

祐一は私のおでこにチュッと唇を落とした。

「瑠花の方がママのことあいちてるもん!」

と言い、瑠花は私の手をギュッと握った。

「ママは、パパも瑠花も愛してるよ。」


と言い、両手に繋がれた二人の手ギュッと握った。

「パパも瑠花のこと愛してるぞ」

そういい子供のように笑った祐一は瑠花の頭を優しく撫でる。

「お邪魔しまーす。
呼び出ししてるのになかなか来ないんだもん入って来ちゃったよ」

そう言いながら拓磨君が庭へ入ってくる。

拓磨君の隣には葵ちゃんの姿がある。

「久しぶり!美奈!」

「葵ちゃん!いらっしゃい!」

葵ちゃんと拓磨君はずっと付き合っている。
仲が本当にいい。

「瑠花ちゃん元気だった?」

「たくまおじちゃん!」

瑠花が拓磨君のことをおじちゃんと呼ぶと同時に私達は笑ってしまった。

「おじちゃんじゃなくてお兄さん!だろ?」

「葵おねえちゃん抱っこ!」

拓磨君の言葉なんて無視で葵ちゃんに抱っこしてもらう瑠花。

「葵はお姉ちゃんなのに、なんで俺だけおじちゃん?
そんな老けてる俺」

「ヒゲなんか生やしてるから老けて見えるんだよ」

と祐一が即答した。
拓磨君の顎にはヒゲが少し生えている。

それが老けて見えるのかな?

ふふっと笑っていると拓磨君は頭をポリポリ掻いた。




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