最後の100日~君に幸あれ~
「独りは辛いだろう。
俺と一緒に来い。
俺の家にはとっても可愛い女の子がいるんだぞ。
とても優しくて可愛い娘。
名前は美奈っていうんだ。」
言葉なんて通じるはずないのに何故かミナという人間を心から愛してるという気持ちが伝わって来た。
どうせこのまま居たら僕は飢え死ぬ。
それなら最後にこの人間の大事な人間を見て見たい。
僕は抵抗することなくその人間に連れられ道を歩いた。
「仕事も家族も上手くいかないもんなんだよな。
俺が付けてしまった傷をお前が癒してやってくれ。」
そういい頭を撫でられた。
その手は大きくて、暖かい。
「ニャア…」
僕はその手が好きになった。
その手は何かを守るために使ってね。
僕は貴方に拾われて幸せ者だね。
たとえ、捨てられても貴方の手の暖かさと優しさは忘れないよ。
僕の目からは少し涙がこぼれた。