最後の100日~君に幸あれ~

「美奈前髪を切ってきなよ。
前見づらいでしょ?」

「え…でも。
顔が見えちゃうから…」

私は自分の顔を隠すために前髪を伸ばし、目が悪いわけではないのにメガネをかけている。

「美奈は可愛いんだから大丈夫。
それに、前みたいなことがあっても今は俺ががいるから大丈夫だよ。」

可愛いから…大丈夫…かぁ。
中学生の頃この顔のせいで友達の彼氏を取ったと言われ嫌がらせを受けたのを思い出す。

ルイさんは私のことをよく知っている。

何故だろう…中学校にルイさんみたいな人は居なかったはず。

でも、ルイさんの隣は落ち着く。


「う、うんっ!
前髪…切ってみる…っ!
もし何かあってもルイさんが慰めてくれるもんね!?」

少し冗談まじりで言ってみる。
大丈夫。

ルイさんがそばに居てくれれば笑い事として笑えるだろう。

ここ数日間でルイさんへ心を許せるようになった。

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