最後の100日~君に幸あれ~
「あぁぁっ!えっと。
直球に言います」
「え…?う、うん。」
いきなり沢田君真剣な表情になるから私まで少し緊張した。
「えっと。俺は奥村さんの事が好きだから、奥村さんに気に入られるように、髪を染めてピアスを取って来ました。
チャラチャラした性格も直すし女の子と遊んだりしない。
だから…えっと…その…」
「えっ…?んぇっ!?」
さ、さ、さ、沢田君が私を好き…??
思わず女の子とは思えないような声が出た。
「返事は今じゃなくていい。
…です。
これから少しでもいいから俺のことを考えて欲しい。
…です。」
沢田君のことはまだよく分からない。
でも、いつもみたいに軽い感じではなく本気で言ってくれてるんだってことはすごく伝わった。
「あの…気持ちはすごく嬉しい。
けど、まだ沢田君の事よく分からないから…お友達から始めませんか…?」
「え!?
い、いいの!?勿論友達になります!」
友達という言葉に沢田君は満面の笑みを浮かべた。
初めて見る表情。
いつもの笑顔はどこか作っているような感覚があったから。
沢田君の笑顔を見た瞬間私の心の中にある言葉が思い浮かんだ。
「きれい…。」
「えっ?」
「あっ、今のは…沢田君が心から笑ってるの初めて見て、その!綺麗と思って…」
思わず口から出てしまった言葉に私は恥ずかしさを隠せなかった。