最後の100日~君に幸あれ~
「え、奥村さんが迷惑じゃないなら」
「迷惑じゃないよ。
大丈夫。」
私の言葉を聞き沢田君は私の隣へ座った。
葵ちゃんはずっと真っ赤なままで私達は他愛もない事を話していた。
「奥村さんの友達は…えっと名前なんていうの?」
「柊さんね!
柊さんは奥村さんと同じクラスだったよね」
二階堂君がいきなり葵ちゃんへ話を振った。
どうしたんだろう、二階堂君の雰囲気がいつもと違う。
「おい、拓磨。
自分の名前も名乗らないで話進めてるなよ。
困ってるだろ。
俺は沢田祐一。」
「あ、俺は二階堂拓磨ね。
同じクラスの柊さんに質問奥村さんのこと本当に大切な友達として接してる?」
二階堂は不思議な質問を葵ちゃんへぶつけた。
「はい。
美奈ちゃんは大切なお友達です。」
「奥村さん。
これ拓磨の悪い癖なんだ
悪い癖…。
前からなんとなく気がついていた。
二階堂君にはきっと誰にも言えない悲しい過去があるんだ。
だから、本当の笑顔を見せられない。
いつも偽りの笑顔で隠している。
でも、気づいていても私には何もできない。