最後の100日~君に幸あれ~
「んっ!?」
先ほどまで食べていたパンを私の口へ押し込んだコウちゃん。
ホイップの味とパンが絶妙な味わいで美味しい。
…じゃなくて!!
「何で押し込むの!?」
「え?ダメやった?
美味しいから昔みたいに一緒に分けようと思ってな!」
全く悪気のない笑顔に怒る気も起きない。
まぁ…美味しかったけどさ。
普通突っ込みますか?
よく味わい飲み込んだ。
「美味しかったです。」
「良かった良かった。
あ、ミイちゃん。口にホイップ付いてるでっ!」
コウちゃんの指先が口の端に触れる。
顔と顔が近づいて自分自身で顔が赤くなるのがわかった。
自分の指についたホイップをコウちゃんは舐めとり…。
ーチュッ
「へっ!?!?」
何故か頬にキスをされた。
なにで!?
「ついつい。可愛くてなぁ。
なに?口の方が良かったとか?」
「それはないです。」
即答し私は顔を背けた。
初恋を思い出させるようなことしないでほしいなぁ。
私はルイのことが大好きなんだ。
「ちぇ〜。
もう少し優しくしてぇや!」
駄々をこねているコウちゃんを横目にお弁当を食べた。