ラヴソングを君に。







クリスマスの4日前。


大学の講義クラスでクリスマスパーティーをした時だった。


いつも一緒にいる穂波(ほなみ)達がいなくて、探しに行った時に耳にした話し声。



「…ねえ。響來の誕生日面倒くさくない?」



不意に聞こえた穂波の声。



…トイレ、から?


近くには教室とトイレがあったけれど、明らかにトイレから聞こえる。



「ははは、分かる〜。響來に金、使いたくないよね」



この声は、沙耶(さや)……?



「響來に適当に理由付けてウチらだけでクリパしようよ〜」



続いて、梨々香(りりか)の声。



『……嘘。皆、そう思ってたの』



トイレの前で中から聞こえる笑い声を聞きながら呆然と立ち尽くす。


「響來の誕生日パーティーしよ〜クリスマス!」


と、言ったくれた3人の笑顔も嘘だったってこと。

ドッドッドっと音を立てる心臓と、震える体。

その場から動けないでいると、



「そろそろ戻る?」



という穂波の声。

その声にハッとして私は震える体にムチを打ってクリスマスパーティーをしている教室へ急いで戻った。






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