キミが好きなのは俺
無理やりゴミ袋を奪おうとする私に
びっくりした様子の健一さんは、
「ハハハッ、やっぱり陽菜ちゃんは面白いね。
気持ちは嬉しいけど、これはおれが持つから大丈夫だよ?」
涼しい顔をして手を離してくれない。
「だめです!今日私何もしていないし、
やってもらってばっかりで申し訳なく・・・。
だから、私が持ちます!」
私だって、ここで食い下がりたくないよ。
健一さんの言葉を受けても、袋を奪おうとする私に
「じゃあ、代わりにこっち持ってくれる?
両手が塞がっててるから、不便だなって思っていたんだよ。」
健一さんは、微笑みながら、
右手に持っていたブルーシートの入っている袋を差し出してくれた。