キミが好きなのは俺
わ…、優くんからあいさつしてくれた。
さっきまであんなに緊張していたのに、
あいさつしようと思っていた相手からあいさつをしてもらえて。
嬉しい・・・、
私の緊張は一気にほどけたみたいで、
「おはよう優くん!」
嬉しさを我慢できず、口元が緩んでしまい、無邪気にニコニコして答えてしまった。
そんな私を見て、優くんは目を細めて笑ってくれて・・・、
私の横を通り過ぎて行った。
「ちょっと陽菜、本当に、あの滝沢優から・・・。」
少し前を歩いていた亜紀ちゃんは振り向いて、
私の姿と、優くんの後ろ姿を交互に見ながら、驚いて放心状態になっていた。